今年の登拝は、頂上で素敵な景色が待ち受けていました。青空と太陽、雲が織りなす万華鏡のような空間でした。住む所も言葉も違う人間が、地球という場を共有しているという実感が持てました。私たちは仲間であり、この地球から生まれた家族なのです。そんな思いを巡らせた事だけでも、頂上に立った意味があるのかもしれません。
甑岳は穏やかな山です。足の運びを間違えると転落する険峻な岩場もありません。ですから登拝中に、指導する怒号が飛び交う事もありません。下りは各々のペースでゆっくりと進めばよいのです。改めて甑岳の美しさに気づかされます。